COLUMNS

コラム

アルムナイ・ネットワーク

2023年05月

弁護士: 濱 和哲

分 野: その他

 最近、新聞紙面などで「アルムナイ」という言葉を目にする機会が増えてきました。「アルムナイ(alumni)」とは、卒業生や同窓生を意味する言葉ですが、

 ビジネスの領域では、元の意味が転じて退職後の元社員のことを指します。

 日々、テレビやネットで中途採用エージェントの広告を頻繁にみるようになり、雇用の流動化を肌で感じる時代となりました。また、近時は売り手市場といった状況が続いていることから、企業としては、新卒市場での採用に限らず、いかにして優秀な人材を確保するのかが重要な経営課題となっています。

 そういった中で着目されているのがアルムナイ(退職後の元社員)です。アルムナイは、かつてその企業で勤務をした社員ですから、その企業のことをよく知る者であり、多くの場合は、その企業のファンでもあります。アルムナイが再びその企業に再就職することがなかったとしても、その企業のサービスを世に広める媒介(インフルエンサー)となる場合もあります。

 そういった観点から、現在、多くの企業でアルムナイ制度が導入されており、ネット上でみる限りでも、日本郵政グループ、KDDIグループ、三井住友海上、サイボウズなどの各企業での導入が進んでいます。

 さて、かくいう私も住友銀行(現三井住友銀行)の元社員であり、2002年11月に退社をした後に弁護士登録して現在に至るわけですが、言われてみると、たしかに、主な銀行口座はSMBC、住宅ローンもIDECOの運用もすべてSMBCです。たまたま、という側面もあるのでしょうが、心のどこかではSMBCのファンであり、なんとなく安心感があってかつての銀行を使っているのでしょう。

 そういった中、先日、元同僚から、「SMBCアルムナイ制度」が立ち上がったことを教えてもらいましたので、早速、SMBCアルムナイ制度に登録してみました。

 登録後まだ間もないので、今のところ、まだそのネットワークが稼働している感じではなさそうですが、多くの元社員がSMBCを離れた後に幅広い分野で活躍しているのでしょうから、アルムナイ・ネットワークが本格稼働すれば、貴重なプラットフォームになると思います。

 今後、アルムナイ・ネットワークを通じて、新たなビジネスが創出されるのか、新たな人脈が広がるきっかけとなるのか、私自身も大いに楽しみにしているところです。

トップコラムアルムナイ・ネットワーク

Page Top